会長挨拶


地盤品質判定士協議会 第二代会長就任のご挨拶

 平成26年6月より末岡前会長のあとを承け て地盤品質判定士協議会の会長に就任致しました 東畑と申します。協議会や地盤品質判定士の皆さま の発展のために努力・前進致しますので、よろしく ご支援ください。なお以下では資格の名称を判定士 と略記いたします。
さて、協議会発足から一年強が経過し、判定士 の制度が世の中の役に立つように活動を展開する時期になってまいりました。今年からは、その進捗状況や目標、判定士の皆様への提案とお願いなどを、地盤品質判定士通信(Eメール)を通して逐次お伝えいたします。
 

 地盤品質判定士資格の利・活用について 資格を利・活用する分野の確立は喫緊の課題です。現実にも事務局へ宅地の安全性に関する相談をちょくちょく頂いているのですが、どの判定士さんに話を紹介すればよいのか 決まりが無いため、事務局がそのたびごとに応変の対応をしています。また相談契約書のひ な型をこしらえなければならない、相談料の目安はいくらぐらいにすればよいのか、相談内 容から発生する法的責任範囲の明確化、業務内容をカバーする保険制度の可能性、宅地地盤 の問題に関する参考書の刊行など、達成すべき課題が山積しております。宅地に関する法律 問題では、以前から苦労しておられた弁護士の方々には判定士の価値を高く評価していた だいており、その助言を頂戴しながら法律の課題を一つ一つ解決し、また保険の業界とも話 し合いを続けております。さらには公共機関で発行しているガイドブックなどに宅地の品 質判定の重要性を言及してもらうこと、そして判定の担い手として地盤品質判定士に触れ ていただくことを目指しております。宅造地に行くと区画ごとに判定結果の看板が立ち、判 定した人の名前と登録番号も表示されている、そのような姿が現実になればよいと思いま す。
2014年6月3日には判定士の方や弁護士さん、保険の方もお招きして地盤工学会館に て判定士情報交換会(公開 セミナー)を開催いたしました。きわめて盛況でしたので、当 日の配布資料は 実費頒布致しております。


宅地品質の判定方法

 液状化は宅地地盤にとっても最大の脅威の一つです。協議会に持ち込まれる相談の内容でも、ここは液状化するのかしないのか、というものが多いことと存じます。まず重要なのは、液状化する・しないは地盤の品質だけで決まるものではなく、発生する地震動の強さによっても答えが変わるということです。ですから乾いた地盤でない限り、地下水を含む通常の砂地盤が「絶対に液状化しません」と言い切ることは困難です。また原発の経験から申しても、リスクゼロはありえません。しかし顧客は白黒はっきりした判定を求めがちなので、ここは科学技術の限界を明記した契約書を交わすことが望まれます。さもないと、万一にも想定を超える強大な地震が起きて液状化が起きてしまった場合には、判定士が責任を問われてしまうことも無いとは申せません。このような事態に備えた保険の制度が望まれますし、そもそも「液状化する・しない」を判断しようとすることが問題なのではないでしょうか。判定士の仕事は地盤の品質を判定することですから、地盤に備わっている液状化抵抗力をたとえばAクラス、Bクラス、Cクラスといった具合に判別し、Aならば液状化の危険はごく小さい、Cなら地盤改良を推奨する、と説明すれば十分でしょう。実はこのような方向に沿った判定法が国土交通省のHPに示されております;
国土交通省都市局都市安全課:市街地液状化対策推進ガイダンス,2014.3
ご参考になさってください。


地盤品質判定士会の立ち上げ
  地盤品質判定士協議会は、判定士の意義を世の中に訴え、複数の団体の賛同を得て判定士の資格試験制度を発 足・実施するために設立されました。そしてはじめの限られた期間には判定士の方々の活動 を支援することになっております。しかし次の段階として今、判定士の方々が自ら活動を展開される判定士会の設立が必要となっております。先に述べましたように、相談窓口の設置 と紹介ルールの確立、相談契約書のひな型作成、相談料の設定、保険の問題、研鑽のためのテキスト作成などいずれも重い仕事であり、また判定士協議会だけのマンパワーや独断では遂行しきれない面がありま す。協議会と致しましても早い時期に判定士会が設立されて将来に向けての活動を開始されることを期待しており、協議会としても、そのためのお膳立てを行います。皆さまの積極的なご参加をお待ちしております。


その他
 地盤の問題は多岐にわたり、一つ宅地だけが難しいわけではありません。折から国の方では公共インフラの維持管理の問題が浮上しており、その解決の一助として民間資格の公 認というアイデアも唱えられております。また近年はなぜか河川の増水時に堤防が破堤す る事象が増えているようにも見受けられ、治水の面からも土構造物の信頼性検証の必要性が高まってまいりました。判定士制度が今すぐこれらの状況に対応できるとは考えておりませんが、このようなことも念頭に置いて、関係諸機関と協力しつつ発展する可能性について、多くの方々と話し合いをしたいと考えております。以上のような社会の情勢に的確に対応して判定士資格制度の社会的価値を高めるべく、協議会は活動を続けております。これまではややもすると活動内容が判定士の皆さんに伝わりにくい面がありましたが、今後は判定士通信のEメールを通じて情報伝達を行い、コミュニケーションを確立いたします。最後にお願いですが、判定士の社会的立場を強めるには、メンバーの数をもう少し増やさなくてはなりません。是非とも、周囲の方々に受験を勧誘してくださることをここにお願い致します。

地盤品質判定士協議会 会長 東畑 郁生  
((公社)地盤工学会 会長)
(東京大学 工学系研究科 社会基盤学専攻 教授)

会長からの挨拶(歴代会長)

地盤品質判定士協議会 第一代会長 末岡 徹 2013-2014年度
 
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