学会の組織と委員会

規格・基準に関する細則

 

. 目的

 地盤工学関係の日本工業規格(以下「規格」という)について原案作成者としての業務、および地盤工学会基準(以下、「基準」という)の制定および見直し(改正、廃止、確認等)の業務を円滑に遂行するため、規格・基準の性格と役割および制定および見直し(改正、廃止、確認等)の手続き等について規定する。

 

. 規格・基準の性格

    1)規格または基準に基づいて求めた成果は、相互比較を可能にし、結果に客観性を与えるものである。

    2)規格は日本の国家規格であるのに対し、基準は地盤・基礎工学に携わる技術者および研究者のために地盤工学会が独自に制定する団体規格である。

  3)規格は内容的に選択の余地が少ないのに対し、基準は内容的に自由度があり、技術者の裁量に任せる事項を含むことも可とする。

 

. 規格・基準に関する基本方針

    1)規格・基準は、制定による標準化を通じて、地盤工学の発展に寄与するもので、かつ、技術向上を妨げないものとする。

    2)規格・基準は、国際的に通用するものが望ましい。

    3)規格と同一内容の基準は、原則として併存させないこととする。

    4)新規の規格制定・基準制定(以下、「規格化・基準化」という)によって、大きな混乱が生じる恐れのある場合、および特定機関等が著しく不当な利益または不利益を受けると予想される場合は、これを行わない。

    5)他の学協会等に関連する分野の規格化・基準化は、関連する学協会等と協議し、慎重に行うこととする。

    6)規格・基準の見直しは、定められた期間内または必要に応じて行う。

 

. 規格・基準の制定方針

 (1)規格化

    「3. 規格・基準に関する基本方針」に従うとともに、次のa.〜e.の内、複数以上の条件を満たしたものは、所管官庁と協議しながら規格化に努める。

a. ある程度普及し、定着しているもの

b. ある程度のコンセンサスが得られる標準的なもの

c. 内容的に選択の自由度が少ないもの

d. 将来普及すべきもの

e. 国際的に基準化されており、我が国に導入の必要があるもの

 

 (2)基準化

    「3. 規格・基準に関する基本方針」に従うとともに、つぎのa.〜d.の内、一つまたは複数の条件を満たしたものから、順次基準化する。

       a. ある程度普及し、定着しているもの

       b. 一つの方法で、細部が異なるために混乱が生じ、統一する必要があるもの

       c. 近い将来、広く普及すべきもの

       d. 現行の方法に対して、代替法になり得る方法、または著しく有用なもの

 

. 規格・基準の見直し

 (1)規格・基準の見直しは、担当の常設委員会が原則として5年を超えない範囲で行う。

 (2)見直しの結果、実情に合わなくなった場合や改善の必要がある場合、または表記方法等の変更があった場合は、改正の手続きを行う。

 (3)見直しの結果、ほとんど利用されていない場合、または他の規格・基準に変えるべきことが明らかになった場合は、廃止の手続きを行う。

 (4)見直しの結果、改正、廃止の必要がない場合は、継続の手続きを行う(これを確認という)。

 (5)規格の上記見直しは、所管官庁と協議の上、この手続きを行う。

 

. 規格の学会原案作成の手続き

 (1)規格の制定、改正のための学会原案作成の手続きは、原則として図−1に従う。

 (2)規格の新規制定は、当該テーマの基準化委員会が素案を作成する。

 (3)規格の改正は、規格・基準検討委員会または必要に応じて設ける小委員会が素案を作成する。ただし、本質的な大幅な改正や波及効果が大きい改正は、基準化委員会を設けて素案を作成することができる。

 (4)規格素案は、規格票の様式に従って作成する。

 (5)規格の廃止案は、関連する規格・基準検討委員会が廃止理由書を作成する。

 (6)制定、改正の規格素案、および廃止理由は学会誌に公示し、3か月間会員からの意見を受付ける。公示は、基準部名とする。

 (7)会員から意見が提出された場合、当該規格の担当委員会は検討書を基準部会に提出する。

 (8)規格の制定、改正、廃止、確認は、基準部会の議を経て、理事会の承認を得た後、規格原案等を所管官庁に提出する。

 (9)官報に告示された段階で、学会誌にその旨を公示する。

 

. 基準の制定、改正、廃止の手続き

 (1)基準の制定、改正の手続きは、原則として図−1に従う。

 (2)基準の新規制定は、当該テーマの基準化委員会が素案を作成する。

 (3)基準の改正は、規格・基準検討委員会または必要に応じて設ける小委員会が素案を作成する。ただし、本質的な大幅な改正や波及効果が大きい改正は、基準化委員会を設けて素案を作成することができる。

 (4)基準案は、学会基準の統一様式に従う。

 (5)基準の廃止案は、関連する規格・基準検討委員会が廃止理由書を作成する。

 (6)制定、改正の基準案、および廃止理由は学会誌に公示し、3か月間会員からの意見を受付ける。公示は、基準部名とする。

 (7)会員から意見が提出された場合、当該基準の担当委員会は検討書を基準部会に提出する。

 (8)基準の制定、改正、廃止は、基準部会の議を経て、理事会の承認を得て確定する。確定後に学会

  誌にその旨を公示する。

 (9)基準の施行日の決定は基準部で行う。

 

. その他

 (1)この細則の決定および変更は、基準部会の承認を得なければならない。

 

付 則

 本細則は、基準部会の承認を得た日から施行する。

付 則

 1.本細則は、平成5年4月14日から施行する。

付 則

 1.本細則は、平成7年3月14日から施行する。

付 則

 1.本細則は、平成8年4月15日から施行する。

付 則

 1.6.(1),(3),(5)、7.(1),(3),(5)、8.の変更後の細則は、平成12年5月10日から施行する。