
明けましておめでとうございます。2026年(令和8年)の新年を迎え,謹んでご挨拶申し上げます。2024年6月の総会で会長を拝命して以来,およそ1年半が経過しました。昨年の活動報告と今後の活動を紹介します。
災害対応として,2025年3月に発生したミャンマー地震に調査団を派遣し,報告会を開催しました。令和6年能登半島地震の対応では,令和6年能登半島地震による地盤災害特集号として調査結果を公表しました。今後も調査の進展に応じて報告書を発刊予定です。「宅地の液状化対策に関する会長特別委員会」を設置し,宅地の液状化対策を確実に進展させるための⽅策を関係機関と共同で提⾔します。また,盛土規制法への対応や液状化危険度統合マップの作成に関して,国土交通省と連携して取り組んでいます。
国内行事として,第60回地盤工学研究発表会を2025年7月22日~25日に下関市で開催しました。実行委員会(委員長:杉中洋一・国土交通省中国地方整備局)をはじめご尽力いただいた中国支部の皆様に改めて感謝申し上げます。第61回地盤工学研究発表会は2026年7月7日~10日に静岡市で開催予定です。
国際会議として,ISEV2024(札幌市),8ICEGE(大阪市),日印韓地盤工学ワークショップ(京都市)などを国内で開催しました。現在,2026年6月にウィーンで開催予定の第21回国際地盤工学会議(ICSMGE)の論文募集中です。
国際活動として,曽我健一会員(カリフォルニア大学バークレー校教授)による第63回Rankine Lecture 記念講演会を京都市で開催しました。英国地盤工学会によるRankine Lectureは地盤工学分野において顕著な功績を有する研究者による招待講演であり,日本人によるRankine Lectureは1993年の石原研而会員(中央大学教授,東京大学名誉教授)以来2人目の快挙です。その石原先生は,2025年のアジア地域におけるAsian Lifetime Service Awardおよび国際的なISSMGE Lifetime Achievement Medal を日本人で初めて受賞しました。本年6月にはウィーンにおいて第21回国際地盤工学会議(ICSMGE)が予定されており,国内からは100件ほどの論文が投稿されています。
地盤工学会中長期ビジョン2023報告書(最終版)に基づき,昨年は各部において具体的なアクションプランを作成し,本年以降の活動に反映しています。JGS会館利活用・運用,ISSMGEのTC派遣,電子図書室,地盤工学大全(仮称),本部支部連絡会,学会運営DXなどに取り組んでいます。
会長就任挨拶(地盤工学会誌2024年8月号)で表明した以下の重点活動項目について進捗状況を報告します。1) 地盤のデジタルツインを目指した学術・技術の振興では,地盤データの蓄積とオープン化のために,手始めに地盤工学会3刊行誌での掲載論文データのオープン化(地盤工学会誌2025年11月号)を進めています。2) 技術者継続教育と教育を通じた社会貢献では,「ぼうさいこくたい2025」において日本学術会議・防災学術連携体の主催のもと幹事学会として「複合災害に立ち向かう防災の知恵―新潟と能登の経験から」の開催に協力しました。3) Soils and Foundations(S&F)を核とした国際情報発信では,科学研究費助成事業(研究成果公開促進費)による「地盤データのオープン化による国際情報発信強化とSoils and Foundationsの国際的評価の確立」に基づき,国際情報発信しています。
以上,地盤工学会の活動に会員の皆様の引き続きのご支援をお願い申し上げる次第です。会員の皆様のご多幸とご活躍をお祈りし,新年の挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いします。